先日、新潟市のシネ・ウインドで9.11をめぐる作品「バイス」と「記者たち」を観てきました。
「バイス」は県内の他の映画館でも少し前から上映がはじまっていて、
予告を見た方も多いかもしれませんが、
シネ・ウインドでは、”9.11から始まった戦争を二つの映画で見つめ直す”というコンセプトのもと、同時上映を行っているそうです。
「記者たち -衝撃と畏怖の真実-」は、
9.11後のイラク戦争の真相を追い続けた記者たちの姿を描いた、
実話をもとにしたドキュメンタリー風の作品。
”本当の情報”を求めて奔走する記者たちの臨場感にぐんぐん引き込まれました。
テーマがテーマなので、終始重たい作品かな~と思ってたのですが、
若手記者たちの日常のなにげない冗談のやりとりとか、
うっかりした姿なども描かれていて、
仕事はがむしゃらに頑張る、、、でもプライベートも楽しむ!という、
身近な等身大キャラクターに感情移入しながら、
ポップに楽しむことができました!
監督のロブ・ライナー自身が演じる新聞社の支局長も、
部下の失敗にイライラしたり、心配したりしながらも、
きちんと指導して、いざというときはしっかりと守ってくれる、
”上司”としての覚悟が丁寧に描かれていて、ぐっと心を掴まれました。
一方で「バイス」は、
イラク戦争当時のアメリカ副大統領だったディック・チェイニーの半生を描いた作品。
記者たちから”真実”を追求される側ですよね。
予告を見たときは、9.11後の対応を描いた作品なのかな??
というイメージだったのですが、
恋人に「これ以上わたしを失望させるなら別れる!!」と言われたダメダメの若者時代から、
少しずつ野心を燃やして、処世術を学んで、コネを築きあげて、出世街道を駆け昇って行く姿が丁寧に描かれていました。
まるで本物?!のような、
クリスチャン・ベールの重厚なオーラ、、、
どっしりと構えつつも、軽やかな演技に脱帽です。。。すごい。。。
役作りで20キロ以上体重を増やして、
特殊メイクは毎回5時間かかったそうですよ。。。
***
そんな、「記者たち」と「バイス」。
今、わたしたちの周りにあふれている情報を、
どう受け止めて、どう判断するか、、、
わたしたち自身の生き方が問われる、そんな作品でした。
個人的には、バイスを観てから記者たちを観ると、
登場人物のことがよりよくわかるのでおススメです◎
今月28日(金)までの上映とのことなので、
気になった方はぜひ・・・!