いろいろ考えさせられる光景もあります。
信号が赤になり、交差点でバスが止まった時の出来事。
母親と思われる女性と、子供2人が車に近づきます。
母の手元には太鼓が。
子供はそのリズムに合わせてダンスをします。
これは大道芸ではありません。
この音楽とダンスで物乞いをしているんです。
ちょうど私が訪れた時は共和国記念日が近いということもあり
国旗を売る人たちが車に寄ってきます。
さきほどダンスを踊っていた子供はくりくりした目をバスに乗る我々に
向けてきます。
でもガイドさんの説明はこうです。
インドではカースト制度が廃止されたけれど、まだ残っています。
カーストが低い人たちも学校に行けるように政府はしました。
国営の学校に何もかも無料で通うことができるんです。
しかし、この親たちは子供を学校に行かせません。
それは、一緒に物乞いという仕事をする方が家庭に入る収入が増えるからです。
この子供たちが大人になった時、学校に通っていないために
出来ないことが多くなり、また自分たちの子供たちに物乞いをさせることに
なるんです。負の連鎖なんです。
14歳以下は働かせてはいけないという法律もあるけれど
やはりこのような光景はなくならないそうです。
この場合は、大道芸的なものですが
目をふせたくなるような物乞いもありました。
考えさせられました。